札幌こころのセンター
(札幌市精神保健福祉センター)

こころの病について

代表的なこころの病について紹介します。

こころの病は様々な種類があります。それぞれ治療も異なり、身体的な症状が出ることもあります。
ここでは、代表的なこころの病について紹介します。

気分障害

通常範囲を超えた、落ち込みまたは高揚した気分・感情の変化が2週間以上続くとき、気分障害がうたがわれます。
気分障害には、代表的なものにうつ病、双極性障害があります。

うつ病

うつ病とは?

気分の落ち込み、好きな趣味に興味がなくなる、食欲がなくなる、睡眠が十分にとれないなどの症状がみられると「抑うつ状態」と呼ばれるようになります。
そして、抑うつ状態が続いている人たちの一部が「うつ病」と診断されます。うつ病は疲れやすさ、頭痛、胃腸症状などの身体症状で始まることもあります。
日本では、100に3〜7人の人が一生のうちに一度はかかるとされています。

どんな治療をするの?

一般的に休養、薬物療法による治療や環境調整を行います。

CHECK!

以下の症状が一つでもあてはまり、長く続くようなら、専門の医療機関を受診したほうがよいかもしれません。

  • 毎日の生活に充実感がない
  • これまで楽しんでやれていたことが、楽しめなくなった
  • 以前は楽にできていたことが、今ではおっくうに感じられる
  • 自分が役に立つ人間だと思えない
  • わけもなく疲れたような感じがする

POINT

まずはゆっくり休むことが、うつ病の回復への近道です。周りの方は、

  • 回復には時間がかかることをまず理解する
  • できるだけ休養させる
  • 重大な決断は先送りさせる
  • 無理に励まさず、温かく見守る
双極性障害
(躁うつ病)

双極性障害とは?

誰にでもある気分の浮き沈みを大きく超えて、自分でコントロールができないほど高揚する気分と、抑うつ気分を繰り返す病気です。
以前は「躁うつ病」といっていましたが、現在では両極端な病状が起きることから、「双極性障害」といいます。

どんな治療をするの?

継続的な薬物療法によって症状の改善が期待できます。

統合失調症

統合失調症

統合失調症とは?

統合失調症は、考えや気持ちがまとまらず、混乱した状態が長く続く病気です。このため、実際にない声が聴こえる(幻聴)、現実にありえないことを信じ込む(妄想)などの症状がみられます。
症状が安定しても、疲れやすい、対人関係が苦手、集中が続かないなどの「生活のしづらさ」を抱える方が多いようです。

原因は?

まだはっきりとはわかっていませんが、脳内の神経伝達物質のバランスが崩れることが関係しているようです。
親のしつけや、遺伝のみで発症するものではありません。

どんな治療をするの?

薬物療法やリ八ビリテーションなどによる治療で回復することが期待できます。
服薬が非常に大切ですが、そのうえで、リ八ビリテーションや生活の過ごし方を工夫することが効果的です。
回復までの道のりは人によって様々ですので、本人も家族も焦らないことが肝心です。

POINT

本人に病気の自覚がないことも多いので、統合失調症が疑われる症状で困っている人がいたら、次のように治療を勧めてあげましょう。周りの方は、

  • 精神科への受診に抵抗があるようなら、まずはかかりつけ医に相談するよう促す
  • 無理強いせず、根気よく説得する
  • 本人の自覚がないようなら、心の病への理解を促す
  • 「心が疲れているのかも」など、本人が受け入れやすいよう言い方を工夫する
  • 「私も一緒に行くから」と誘い出す

※障がいを抱えていても地域で生活していけるように、活用できる社会資源やサービスがあります。

依存症(アルコール・薬物など)

依存症

依存症とは?

「やめたくてもやめられない」
この度合が高まり、自己コントロールができずに精神的・身体的に害が及んだり、社会生活や人間関係に支障をきたすようになってきたとき、依存症の可能性があります。

依存の対象となるもの

一般的なものはアルコール類や薬物、タバコですが、ギャンブル、パチンコ、買い物、インターネットなども依存の対象となりえます。

CHECK!

依存症の度合いをチェックしてみましょう。当てはまるものが多いほど要注意です。

  • 依存対象にのめりこむことによって、日常生活や人間関係に支障が出ている
  • 依存対象への強い欲望がある
  • 依存対象のコントロール(時間、量、タイミング)が難しい
  • (物質の場合)一定期間摂取しないと、発汗や手の震えなどの身体症状がみられる
  • より強い刺激を求める

依存症かな?と思ったら、

依存対象にのめり込んでしまう理由は人により様々ですが、いくら深刻な問題が生じていても、それに自ら気づくことが難しい病気です。
周囲の人たちが適切な対応を理解することで、本人が自分の問題に気づくきっかけとなったり、依存症からの回復によい影響を与えると言われています。
依存症の治療のための専門機関や、回復につながる自助グループ、家族を支援するグループがあります。まずは専門家への相談からはじめてみましょう。

POINT

周りの方は、

  • 依存症についての知識や理解を深める
  • アルコール、薬物、ギャンブルをやめさせようと、説得したり交換条件を出したり、嘘をついたりしない
  • 依存がもとで起こった問題の責任を肩代わりしない
  • 本人の問題にかかりきりにならず、他の楽しみを見つける
  • 専門機関への受診や自助グループを勧める

依存症の回復のためには、周りの人が、イネイブラー(依存行為を結果的に手助けする人)の役割をとらないことが重要です。

不安障害

普通であれば平然としていられる状況や対象に対して過度の不安を感じ、不安感を自分でコントロールできなくなる病気です。

パニック障害

特別な状況ではないのに、動悸、胸の痛み、呼吸困難、めまいなどが突然出現し、「このまま死んでしまうのでは」と強い恐怖を感じる「不安発作(パニック発作)」が繰り返し起こる病気です。
発作は通常数分間しか続きませんが、「パニック発作がまた起きるのでは」という不安(予期不安)が強まると、外出ができなくなるなど、日常生活における行動が制限されてしまいます。

恐怖性不安障害

特定の場所や出来事に対する強い恐怖感が持続し、そのために外出できないなど、日常生活に支障をきたす病気です。人ごみや公共の場を恐れる「広場恐怖」、人前での食事や発言を恐れる「社会恐怖」などがあり、パニック発作が伴うこともあります。

全般性不安障害

日常の些細な出来事や問題について必要以上に心配したり、過度の不安や緊張が数ヶ月持続する病気です。
動季、息切れ、発汗、めまい、胸や腹部の不快感などの身体症状が伴うので、内科などの一般診療科を転々とするケースもみられます。

強迫性障害

不快な考えやイメージが頭に何度も浮かび、その不安を振り払うために同じ行動を繰り返してしまう病気です。
本人は、それがいかに無意味であるか理解しているにも関わらず、それらの行為を止めることができません。

強迫性障害

以下のような強迫症状がよくみられます。

汚染/洗浄

トイレの後、自分が汚れたような気がして(強迫観念)、延々と手を洗い続けてしまう(強迫行為)。
外出の準備に何時間もかかる。帰宅後の洗浄が大変で外出が辛くなる。それらによって、引きこもりになってしまうこともあります。

確認

外出するとき、玄関に鍵をかけたかどうか不安になり(強迫観念)、何度も確認してしまう(強迫行為)。また、電気製品を使ったあとコンセントを抜いたか、ガスの元栓を閉め忘れていないかなども気になって何度も確認してしまいます。

POINT

薬物療法、行動療法等による治療をうけることで、日常生活上の負担の軽減が期待できます。

ストレス関連障害

大きな災害や事故等の誰もが強い衝撃をうけるような極度のストレスや、日常的に持続する不快な状況が原因となって生じる病気です。

急性ストレス反応

極度のストレスに反応して発症し、通常数時間から数日以内に自然治癒します。以下のような症状がよくみられます。

再体験(フラッシュバック)

ストレスの原因となった出来事が、突然かつ鮮明に思い出されたり、同様の夢をみる

回避

その出来事と関連したものを避ける

過覚醒

神経が昂ぶった状態が続き、不眠や不安などが現れる

心的外傷後ストレス障害(PTSD)

災害や犯罪被害などの並はずれた脅威や破局的な出来事が原因となり発症します。
急性ストレス反応と同様の症状が1か月以上持続し、社会的にも精神的にも支障をきたします。


適応障害

極度のストレスに限らず、家族関係や仕事のトラブルなど日常的なストレスをきっかけに発症します。
不安、抑うつ、焦燥、過敏、混乱などの症状のほか、不眠、食欲不振、全身倦怠感、頭痛、吐き気、発熱などの身体的症状を伴います。

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