豊富なCG人材を有する札幌に、制作拠点と専門学校内にスタジオを開設。
株式会社ウタリカ
代表取締役 須貝真也
CG技術がメインのアニメーション制作スタジオ株式会社サンジゲンと、同じくCG技術がメインのアニメーション制作会社株式会社サブリメイション、クリエイティブ市場の総合商社株式会社Tooの3社が、2020年12月、札幌に合弁会社アニメCGスタジオ・株式会社ウタリカを設立。
吉田学園情報ビジネス専門学校との産学連携で、CG制作に必要な人材の育成に力を注ぐ。
Ｑ. 札幌に進出した経緯を教えてください。
サンジゲンが地方拠点の一つとして札幌を検討していたこと、サブリメイションに札幌で仕事をしたいというスタッフがいたこと、両社とも親交が深いToo、吉田学園情報ビジネス専門学校と協力体制が作れること、これらのタイミングが合致して、札幌にスタジオを開設しました。
また、札幌は「映像のまち条例」を制定するなど、クリエイティブ産業の振興に力をいれていることもあって、ここでやる意義を感じたことも大きな理由の１つです。
Ｑ. 事業や採用面で、札幌でのご展開の手ごたえは？
現在、スタッフは12名まで増えて、アニメーションのCG制作をしています。
採用面では、札幌には多くの大学や専門学校があって、さらに吉田学園情報ビジネス専門学校との産学連携で、CG制作に必要な人材を確保しやすい環境があると感じています。
また、今は東京で働いているけど、将来的には地元（札幌）に戻って仕事をしたいと考えているクリエイターも一定数いるので、そういう方を受け入れられる場所になると思っています。
Ｑ. 専門学校内にスタジオを設置していますが、そのメリットはなんでしょうか？
学生にとっては、学校の授業が終わったあとにそのまま学内スタジオで学ぶことができ、在学中に実務に携われて実績を作れる可能性まであるので、就職活動にとても有利だと考えています。
その結果、学校側も就職率を上げられます。
そして、その学生がクリエイターとしてこの業界に入ってきてくれることで業界の活性化に繋がる、という多くのメリットがあると思っています。
Ｑ. 札幌にどのような魅力を感じますか？
札幌は北海道の中心都市なので人口が多く、消費市場も大きいため、ビジネスの拠点として最適だと思います。
生活面でいうと、特に自然に囲まれた環境と美味しい食文化は、札幌の大きな魅力の一つと感じています。
Ｑ. 今後の展望等についてお聞かせください。
設立当初は、サンジゲンやサブリメイションの仕事の手伝いがほとんどでしたが、すでにアニメ作品のCG元請けを出来るようなスタジオに成長しています。
それは優秀な人材が札幌に集まっているからだと思っています。
そういうクリエイターが成長出来るような環境を整え、ウタリカとして作品を世に送り出せるスタジオにしていきたいです。
- 本社の所在地：
- 札幌市
- 学内スタジオ：
- 吉田学園情報ビジネス専門学校内
- 事業内容：
- 3DCGアニメーション制作、バーチャルキャラクターシステムの開発、産学連携による人材の育成
取材日：2023年2月