次世代の子どもたちが笑顔で暮らせる
持続可能な都市を目指して
SDGs未来都市・札幌
札幌市は、都心の低炭素で持続可能なまちづくりなど、環境分野をはじめとしたSDGs達成に向けた取組が評価されて2018年6月に、内閣府が初めて選定した全国29の「SDGs未来都市(※1)」のひとつに選ばれています。
また、2020年1月には、全国の自治体で初めて、国際的に最も認知されている環境性能評価システム「LEED(※2)」のカテゴリの1つ「LEED for Cities and Communities」において、最高評価に当たる「プラチナ」の認証を取得。同カテゴリで認証を取得した日本初の都市となり、「プラチナ」認証については、世界でも14都市しかありません。特に市民1人当たりの温室効果ガス排出量や生活用水使用量が少ない点が、環境に優しい都市として評価されました。
札幌市では「寒冷地における環境都市」の世界モデルの構築を目指しており、企業の「SDGsの目標達成」や「ESG投資に対する評価向上」にも貢献します。
※1~SDGsの理念に沿った基本的・総合的取組を推進しようとする都市・地域の中から、特に、経済・社会・環境の三側面における新しい価値創出を通して持続可能な開発を実現するポテンシャルが高い都市・地域が選定されています。
※2~「Leadership in Energy and Environmental Design」の略。1998 年に米国グリーンビルディング協会が開発・運用する、国際的に最も認知されている環境性能評価システム。「建築設計・建設(BD+C)」「インテリア設計・建設(ID+C)」「既存ビル運用・メンテナンス(O+M)」「エリア開発(ND)」「住宅(HOMES)」「シティとコミュニティ(Cities and Communities)」の6つの認証システムのカテゴリが設けられています。
高性能ビルへの建替促進
札幌の都心部では、1972年の冬季オリンピック時期に建てられた多くの建物が更新時期を迎えており、2020~2030年頃が更新のピーク時期になると予測しています。
そのタイミングに合わせて、環境にやさしく災害に強く、利用する人々の快適性や健康性の向上にも配慮した高性能なオフィス環境を備えたビルへの建替を促進します。
建築物環境配慮制度(CASBEE札幌)
2,000㎡以上の建築物の新築、増改築を行う建築主等に対して、自らその建築物において「環境に配慮した事項(省エネルギー、省資源、緑化、雪処理など)」の評価を行い、その結果について本市に提出することを義務付け「環境に配慮した建築物」の普及・促進を図っています。
低炭素なまちづくり
札幌市では、建物の省エネルギー化やエネルギーの面的利用などを通じて、まち全体でエネルギーの効率的な利用を図り、2050年までに都心部の建物から排出されるCO2を2012年比で80%削減することを目指しています。
都心におけるCO2排出量削減のイメージ
エネルギーの面的利用と再エネ電力事業の体制構築
拠点開発におけるコージェネを導入したエネルギーセンター設置の推進や、情報通信技術(ICT)を活用したエネルギー利用の最適化と見える化の推進などを通じて、エネルギーの面的利用の拡大を図ります。
また、郊外や近隣町村との連携によって拡大する再生可能エネルギー由来の電力を供給する地域新電力事業の設立を進め、積雪寒冷地のエネルギー需要に対応した低炭素な総合エネルギー事業の展開を目指しています。
エネルギーの面的利用のイメージ
フェアトレード
伝統的な手工芸品や農産物を公正な価格で取引することで、開発途上国の生産者や労働者の経済的・社会的な自立を支援する取組であり、SDGsの達成にも貢献するものです。
札幌市は、2019年6月に、全国5番目の「フェアトレードタウン(※)」に認定されました。
市民・企業・学校・自治体が一体となって、まちぐるみでエシカル(倫理的)な買い物の輪を広げる活動を推進しています。
※ 市民、企業、教育機関、行政などが一体となって「まちぐるみ」でフェアトレードの輪を広げる活動を推進している自治体を認定する仕組みです。世界中に約2,000カ所あり、日本国内では札幌市のほか、熊本市、名古屋市、逗子市、浜松市、いなべ市の5カ所が認定されています。(2020年2月現在)